1位 ブレーブス
2019年オフにドナルドソンがFAとなったが、それでも野手はリーグ屈指の顔ぶれ。サードはユーティリティのカマーゴ、ライリーらで補う予定だ。オーズナを獲得したことでただでさえ充実していた外野手の層がグレードアップされ起用法に良い意味で悩まされそう。投手陣も先発、リリーフ共に層が厚く、特にリリーフはスミスの獲得でクローザー経験者が5人という布陣。先発も昨年大ブレークしたソロカとフリードに加えて新たにベテランのハメルズとマイナー契約ではあるがヘルナンデスが入ることでバランスの良いローテーションが組めそうだ。クリスチャン・バチェを始めマイナーにはプロスペクトがひしめいており夏場のトレード戦線でも優位に立てるのは心強い。
キープレイヤー
マルセル・オーズナ
単年1800万ドルで加入。今シーズンの活躍次第では大型契約を勝ち取れる可能性もあるだけに気合いは十分。
マックス・フリード
ドロップカーブとシンカーを武器にする本格派サウスポー。縦に鋭く割れるカーブの評価は高く、スタミナさえ向上すればエースの座に就ける逸材。
2位 メッツ
2年連続サイ・ヤング賞に輝いたデグロムを筆頭にシンダーガード、ストローマンと先発陣は球界屈指のメンバー。オフにはポーセロとワカが加わりハイレベルなローテーション争いが展開されそう。一方リリーフはディアスとファミリアの復調と新加入のベタンセスの活躍が不可欠であり、彼らが昨シーズン同様不振に陥ってしまうと先発の足を引っ張ってしまう。打撃陣は昨シーズンの新人王のアロンゾら有力な若手選手が揃っており、ベテランのカノーとセスペデス、ラウリーが本来のバッティングを取り戻せればなかなかの打線が仕上がりそう。サイン盗みでベルトラン新監督の首が吹っ飛びベンチとフロントは混乱気味で急遽監督に就任したロハスの実績がないのは懸念材料として挙げられる。
キープレイヤー
実力派リリーフ投手の復活
エドウィン・ディアス
マリナーズでは絶対的守護神として活躍していたが、メッツ加入後は防御率5.59と大炎上。被本塁打が大幅に増え、コントロールも乱れがちだった。一方奪三振率はかなり高くこの不振は一時的なものとも解釈でき、今シーズンの復活は大いにあり得る。
デリン・ベタンセス
アキレス腱の怪我で昨シーズンはほとんどプレー出来ず、怪我からの回復具合は未知数。全盛期並の球威を取り戻せればリーグ屈指のリリーフ投手の座に返り咲くことも容易に可能だ。
3位 ナショナルズ
昨シーズンはワイルドカード枠から世界一の栄光を手にした。オフにはストラスバーグの流出は食い止めたもののレンドーンがエンゼルズに移籍し戦力はダウン。急遽セームズ、カストロ、カブレラと安価なベテランをかき集めたが正直なところ伸び代はなく得点力は下がりそうだ。先発陣は昨年と変わらぬ球界屈指の布陣でシャーザー、ストラスバーグ、コービン、サンチェスの4人で勝ち星を安定して稼げそうだ。昨シーズンは救援防御率がリーグワーストと不安の残るブルペンにハリスが加わり、ドゥーリトルが不振から立ち直ればリリーフも安定するはず。おそらく今シーズンは上位3球団がハイレベルな優勝争いをすることが予想されるがプロスペクトの層が薄く、トレードで選手補強が見込めないのが響くため3位にさせてもらった。
キープレイヤー
アスドゥルバル・カブレラ
ベテランのスイッチヒッター。レンドーンの穴を少しでもカバーしていきたい。
ビクター・ロブレス
ついにフルシーズンでプレーした期待の超有望株。守備はルーキーながら既に球界屈指の域に達しており、あとはバッティングで結果を残すだけだ。
4位 フィリーズ
戦力自体は悪くはないのだが、いかんせんブレーブス、メッツ、ナショナルズと比較すると見劣りしてしまう。ザック・ウィーラーの獲得でエース不在の先発はマシになったがノラ、ウィーラー以外は所詮は5番手クラスと苦戦しそうだ。リリーフも決め手に欠け、クローザーのネリスの安定感も低い。打線はマッカチュンの怪我の回復が早ければバランスのとれるが、選手層がまだまだ薄いだけに故障者がこれ以上増えると途端に瓦解しかねない。
キープレイヤー
ザック・ウィーラー
5年1億ドル強で加入。実績と価格が釣り合っていない感が拭えず、本来であればローテ2番手クラスでエースとしては心もとない。
5位 マーリンズ
ジーターCEOの元で再建が着実に進んではいるものもここ数年は最下位が定位置になりそう。今年中にプロスペクトの何人かはメジャー昇格を果たせそうで、中でもシクスト・サンチェスは未来のエースになれるだけのポテンシャルを秘めている。打線はビラー、アギラ、ディカーソンを加えるも去年同様得点力不足に泣きそうだ。ヤンキースからマイナーFAとなった加藤豪将は招待選手としてキャンプに参加しており、3Aで結果を残せば層が薄いチーム状況もあってメジャー昇格も叶いそうだ。
キープレイヤー
サンディ・アルカンタラ
貧打に見殺しにされリーグ最多の14敗を喫したが、成績自体は悪くはない。コントロールさえ向上すればエース格に成長できる可能性も。