ボビー・ウィットJr.
KC(2022-)
通算成績 469試合 .288 538安打 82本塁打 285打点 110盗塁 fWAR18.5
獲得タイトル:首位打者1回
2024年 161試合 .332 211安打 32本塁打 109打点 31盗塁 fWAR10.4
ロイヤルズ快進撃の立役者
ここ最近のMLBはコンテンダーとそうでないチームがはっきりと別れているため、大番狂わせがほとんどないが、2024年のロイヤルズは例外だった。
2023年に球団ワーストの106敗で最下位に沈んだロイヤルズは開幕の時点ではルーゴとワカを補強したとはいえ、地区優勝争いに加われるチームではないという評価。
ところが、蓋を開けてみると開幕からガーディアンズと熾烈な地区優勝を争いを展開。まさかの快進撃に誰もが驚かされることになった。最終的に地区2位となったものの勝率.531の好成績でワイルドカードを勝ち取り、2015年以来のポストシーズン進出を果たした。
このロイヤルズ快進撃の要因はルーゴ、ワカの補強組が期待以上の安定感を見せたことと、ウィットJr.が打線の中軸を担える強打者に大化けし、得点力不足も改善されたこと。
ウィットは昨年も30本塁打・49盗塁でメジャー2年目ながらも30-30を達成とショートとしては特A級の数字を残したが、今年はアベレージを残せるようになり、7月には月間打率.489と大暴れ。最終的に両リーグトップの打率.332で首位打者に輝いた。
ウォットはメジャー1年目にショート守備でDRSマイナス18とヤバい数字を叩き出し、コンバート不可避と言われていたが、オフに猛練習し、2023年はマイナス6にまで改善。
2024年はDRSプラス2、OAAでは16と現役ショートの中ではトップクラスの数字を残し、わずか3年で名手と言われるレベルにまで成長した。
fWARでは10.4とMVP級の数字だったが、今シーズンはジャッジが58本塁打、fWAR11.2とさらに上をいく成績をマークしたため、MVPに輝くのは難しそうだ。
ちなみにロイヤルズはウィットJr.と2023年オフに球団史上最高額の11年2億8770万ドルの契約を結んでいるが、早くもこの契約はバーゲンになりそうだ。
査定に関して
走力S
スプリントスピードは全メジャーリーガー中トップの30.5フィート/秒
守備C
当ブログでは守備力はDRSをベースに査定しているため、今回はCにとどめた。OAAをベースに査定するのであればAも視野に入っていただろう。
プルヒッター
長打は基本レフト方向で、2024年の本塁打の内訳も
・レフト方向(引っ張り)14本
・センター方向17本
・ライト方向1本
とかなり極端だった。
固め打ち
2024年は20回も猛打賞を達成。
内野安打
2024年は31本の内野安打を記録。普通のバッターならショートゴロに倒れるような当たりでも余裕で一塁に到達している場面をハイライトで何度も目撃。
初球◯
初球打率.420、1ボールノーストライクでは打率.510とファーストストライクをとられるまでは無類の強さを誇る。
対変化球◯
2024年はVS Breakingが.296、VS Offspeedが.317と変化球への対応力が光った。