コービン・バーンズ
MIL(2018-2023)-BAL(2024)
通算成績 199登板 60勝36敗 防御率3.19 1051奪三振 2セーブ 2ホールド fWAR21.5
獲得タイトル:サイ・ヤング賞1回、最優秀防御率1回、最多奪三振1回
2021年 28登板 11勝5敗 防御率2.43 234奪三振 fWAR7.5
Burnesy
今オフのFA先発投手の最大の目玉。
メジャーデビューから最初の2シーズンは4Aクラスのピッチャーだったが、2019年オフに高速カッターを習得すると一気に現役トップクラスの先発投手に変貌。
特にサイ・ヤング賞に輝いた2021年の投球は圧倒的。
2021年は開幕からフォアボールを全く出さず、MLB記録となる無四球で58奪三振という快挙を達成。さらに8月11日のカブス戦ではこれまたMLB記録となる10者連続奪三振を達成。
9月11日のインディアンズ(現在のガーディアンズ)戦では継投ノーヒットノーランも達成と記録ずくめ。
同年はリーグトップの防御率2.43、FIPに至っては100イニング以上投げたピッチャーとしては歴代2位*1の防御率1.63をマーク。セイバー上歴代最強の先発投手と言える快投だった。
バーンズの先発投手としてのピークは2021年だったが、2022年以降は毎年200イニング近く投げ、初のア・リーグでプレーした2024年もリーグ4位の防御率2.92とエースとしての実力は申し分ない。
米メディアでは7年2億ドルクラスの長期契約を獲得すると言われており、スネルを逃したブルージェイズ、ヤンキースらが獲得に向け猛アピールをしている模様。なお、バーンズ本人はドジャースに行きたがっていたようだが、スネル獲得でその可能性がほぼ潰えたため悔しさをあらわにしていた。
個人的にもバーンズが今オフのFA先発投手市場の最強ピッチャーであることに異論はないが、不安材料も二つあり。
一つ目は奪三振率の低下。2021年は12.61、22年も10.83と先発としてはトップクラスの奪三振率を誇っていたが、23年は9.29、今シーズンに至っては8.28にまで落ちてしまった。
二つ目はクイックの遅さ。バーンズはサイ・ヤング賞を獲得した2021年の時点でもクイックに難があると指摘されていたが、ピッチクロックの導入でその弱点が致命傷に。2024年はメジャーワーストの41盗塁を許し、これはメジャーでワーストの数字だった。
この二つの不安材料を移籍先でどの程度改善できるかで、バーンズの今後のキャリアは大きく変わりそうだ。
球種はカットボール、スライダー、ドロップカーブ、チェンジアップ。
速球とほとんど変わらない球速の高速カッターはオリ変で再現。また、バーンズはシンカー(ツーシーム)も投げていたが、さすがに5球種は強すぎるのでオミット。
*1:ちなみに1位はペドロ・マルティネスが2001年に記録した1.61