チェイス・アトリー
PHI(2003-2015)-LAD(2015-2018)
通算成績 1937試合 .275 1885安打 259本塁打 1025打点 154盗塁 fWAR61.5
獲得タイトル:シルバースラッガー賞4回、フィールディング・バイブル・アワード1回
2008年 159試合 .292 177安打 33本塁打 104打点 14盗塁 fWAR8.2
Silver Fox
2000年代後半のフィラデルフィア・フィリーズの黄金期を支えたセカンド。
アトリーはセカンドとしてはトップクラスの攻撃力と守備力を兼ね備え、全盛期の2005年から2010年までの6シーズンのfWARの合計は43.8!特に2005年から2009年までは毎年fWAR7.2以上とMVPクラスの活躍ぶりだった。
rWARでも2005年からの6シーズンの合計は45.5と圧倒的な数字で、これは同期間ではアルバート・プホルス(rWAR52.1)に次ぐ記録。
30歳を過ぎてからは故障が増え、バッティングも平均レベルまで落ち込んだため2000安打・300本塁打などのマイルストーンに届くことなくキャリアを終えたが、fWARは61.5と過去に殿堂入りした名セカンドと遜色のない数字。
殿堂入り投票1年目の2024年は28.8パーセントの支持を集めており、ここから順調に数字を伸ばせれば2030年までには殿堂入りを果たせそうだ。
ちなみにフィリーズ時代に二遊間を組んでいたジミー・ロリンズも殿堂入り投票で昨年12.9パーセントの支持を集め、候補者リストに残留。
ロリンズの場合はfWAR、rWARのどちらも40点台後半と過去の殿堂入り選手と比べ20近く低いが、通算成績では2455安打、470盗塁、MVP受賞歴ありと見栄えは悪くなく揃っての殿堂入りの可能性もゼロではない。
査定に関して
守備A・守備職人
全盛期のアトリーの守備は球界最高レベルの上手さ。今回作成した2008年にはセカンドとしては歴代最高のDRSプラス30をマークしている。今思えば守備Sでも全然良かったかも…。なお、当時はセイバーが記者の中で普及しておらず、ゴールドグラブ賞には縁がなかった。
盗塁B
アトリーは盗塁センスが高く、キャリアを通しての盗塁成功率は驚異の88.1%!2009年には失敗なしの23盗塁をマークしている。
プレッシャーラン・ホーム突入
アトリーは良くも悪くの全力プレーを信条にしており、セーフになるためなら危険な走塁も厭わない。特に併殺崩しのためのスライディングでミゲル・テハダをはじめ複数の内野手を葬っており、併殺崩しのスライディングを禁止するルールが制定された際は、「チェイス・アトリールール」と呼ばれまでに。
Nishiのこぼれ話
アトリーは2000年代最高のセカンド。MLBの名物企画であるDecade Teamの2000年代のセカンド枠には多くの有識者がアトリーの名をあげている。