佐々木朗希
ロッテ(2020-2024)-LAD(2025-)
NPB通算成績 64登板 29勝15敗 防御率2.10 505奪三振
獲得タイトル:特になし
2024年 18登板 10勝5敗 防御率2.35 129奪三振
海を渡った「令和の怪物」
プロ3年目の2022年4月10日のオリックス戦でNPBタイ記録となる1試合19奪三振、NPB新記録となる13者連続奪三振、28年ぶり史上16人目の完全試合達成と記録尽くめのピッチングで一気にNPBトップクラスの先発に登り詰めた「令和の怪物」。
佐々木は元からメジャー志向が強く、2023年オフにはポスティングの承認を巡ってか契約が難航。当初ロッテは難色を示していたが、最終的に2024年シーズン終了後にポスティングでのメジャー移籍を承認し、23歳の若さで渡米。
佐々木は25歳未満でのポスティングだったため、マイナー契約での移籍。
このレベルのピッチャーをわずか数百万ドルで獲得できるチャンスにおそらく全球団が興味を示し、熾烈な獲得競争(という名のプレゼン合戦)が繰り広げられたが、最終的に本命と言われ続けたドジャースに加入。
この獲得競争ではブルージェイズが最終候補に残り、ガーディアンズからマイルズ・ストローの契約を引き受け、ボーナスプールを増やすなど涙ぐましい努力を重ねるも、去年の大谷に続いてあっさりとフラれてしまい貧乏クジを引くことになったのも記憶に新しい。
佐々木は最速165キロ、NPBでも実績豊富とすでにマイナーレベルの選手ではなく、トッププロスペクトランキングでは堂々1位に君臨。
Fangraphsの成績予想では概ね24先発前後で10勝、防御率3点台半ばとポジティブな成績が出ており、奪三振率は10点台オーバーとメジャーでも三振の山を築くとされている。
佐々木が加入したドジャースは、大谷選手の二刀流の兼ね合いで6人ローテーションが組まれる予定で、それほど負荷のかからない状態で投げられるのは好成績を残すうえでもプラスに働きそう。
一方で、佐々木はプロ入りしてから1度も規定投球回に到達したことはなく、2024年はコンディション不良で度々戦線を離れるなど、そもそもMLBのハードなスケジュールに耐えられるのかという不安もある。
球種はスライダー、カーブ、フォーク。
佐々木のスプリットは回転数がMLB平均(1302rpm)を大きく下回る500rpm後半。パワプロ2024ではSFFだったが、回転数的にはフォークに近いため今回はフォークボールを採用。また、オープン戦でも86マイルとそれほどスピードも出ていなかった。
また、2024年はカーブをほとんど投げていなかったが、流石にメジャーではスライダーとフォークだけで抑えるのは厳しいと思われるため今回は公式査定に従う形でオミットせず。あと、ドジャースは山本、スネル、グラスノウ、カーショウと良いカーブを投げるスターターが揃っており、カーブを試すのには最適な環境と思われる。
査定に関して
162キロ
佐々木のNPBでの最速は2023年にマークした165キロ。だが、2024年は最速162キロ止まり。当初は意図的にセーブしていると思われていたが、実際は原因不明の球速低下に悩まされていたらしく、スプリングトレーニングでもマックス159キロと球速は上がっていない。
ノビE
スプリングトレーニング時点での佐々木のフォーシームの回転数はMLB平均(2298)を大きく下回る2022rpm。ロッテ時代の2024年も球速の割に被打率3割弱と打ち込まれており、おそらく昨年ごろから回転数が落ちていると思われる。
逃げ球
2024年は111イニングを投げて打たれた本塁打はわずか2本。被本塁打率は0.16と驚異的な数字だった。
ナチュラルシュート
書籍『球速の正体』によると佐々木の速球は「伸びシュート系」に分類される模様。WBCでも佐々木の速球の約7割はシンカーに分類されていた。
対ランナー×
2024年はランナー1塁のシチュエーションで被打率.304、1-3塁では.417と打ち込まれてしまった。