ジャック・モリス
DET(1977-1990)-MIN(1991)-TOR(1992-1993)-CLE(1994)
通算成績 549登板 254勝186敗 防御率3.90 2478奪三振 fWAR55.8
獲得タイトル:最多勝利2回、最多奪三振1回
1983年 37登板 20勝13敗 防御率3.34 232奪三振 fWAR6.2
Mount Morris
鋭く落ちるスプリットを武器にデトロイトタイガースのエースとして活躍した名投手。
全盛期の1980年代には全先発投手の中でトップとなる332登板、162勝、1629奪三振を記録しており、まさに80年代を代表する投手であった。
モリスはスパーキー・アンダーソン監督から「彼は絶対に降板したがらない」と言われるほど完投にこだわるピッチャーとしても知られ、通算527先発のうち175試合で完投を記録している。
また、モリスはポストシーズンに非常に強いピッチャーとしても知られ、タイガースが世界一に輝いた1984年はポストシーズンでのべ3試合に先発し、3勝、防御率1.80と圧巻のピッチング。
ツインズでプレーした91年のポストシーズンでも5登板で4勝0敗と好投し、見事ワールドシリーズMVPに選ばれている。
モリスはキャリアを通して3度のシーズン20勝、通算でも254勝と勝ち星に関しては文句なしの数字を残した一方で、防御率は基本的に3点台中盤から後半でキャリアを通しても3.90と若干高め。
そのため殿堂入り投票ではなかなか得票が伸びず、2014年に資格を喪失。その後、ベテランズ委員会の選考枠で2018年に殿堂入りを果たし、背番号47はタイガースの永久欠番に指定されることとなった。
モリスは現役時代から言いたいことを(世間の空気を読まず)ガンガン主張するタイプで、チームメイトと度々衝突。
1990年には女性記者がクラブハウスに入ったこと(1970年代後半に女性の記者がクラブハウス内で取材してOKになっている)に異をとなえ、ひと悶着起こした。
また最近は解説としても活躍していたが、大谷が打席に立った際、アジア系を揶揄するイントネーションでしゃべり、大炎上し日本でもちょっとした話題になった。
球種はスライダー、SFF。
査定に関して
スタミナS・尻上がり
モリスは先発完投型ピッチャーで83年も20完投。293.2イニングは当然リーグ最多のイニング数。イニング別防御率を見ると9回は1.76と疲れ知らずのスタミナを兼ね備えていたことが良く分かる。
荒れ球
スプリットのあまりの変化にキャッチャーが対応できず、リーグ最多暴投になってしまったシーズンは6回を数える。キャリアを通して206暴投しており、これはMLB歴代6位の数字らしい。
フライボールピッチャー
モリスはキャリアを通して被本塁打が多く、通算では389本のホームランを打たれている。今回作成した83年も被本塁打30とかなり多いが、被本塁打率は0.92とギリギリ1を切っており、今回はフライボールピッチャーにとどめた。
スロースタート
1983年は初回防御率が4.62、2回も4.38と立ち上がりに苦戦。