スパッド・チャンドラー
NYY(1937-1947)
通算成績 211登板 109勝43敗 防御率2.84 614奪三振 6セーブ fWAR24.1
獲得タイトル:MVP1回、最多勝利1回、最優秀防御率1回
1943年 30登板 20勝4敗 防御率1.64 134奪三振 fWAR6.3
変化球マスター
MLBではダルビッシュやルーゴのように多彩な変化球を操るピッチャーが定期的に現れるが、その元祖といえる存在が今回作成したチャンドラーだ。
チャンドラーは当時開発されていたあらゆる球種を自由自在に操るピッチャーで、使用したとされる球種はカーブ、シンカー、スライダー、フォーク、スクリュー(チェンジアップ)、ナックルの6種類。
チャンドラーの特筆すべきポイントは、たまにしか使わない球種が多いだけで、実戦で使えるのは3〜4球種というわけではなく、全てのが実戦レベルで、どのボールも満遍なく投げていたこと。
チャンドラーはメジャーデビューが29歳とかなりの遅咲きだったが、多彩な変化球を武器にヤンキースの先発ローテーションに定着すると、翌年には14勝をマーク。
1943年にはキャリアハイかつリーグトップの20勝、防御率1.64をマークし、MVPのタイトルを獲得。同年に記録した防御率1.63はライブボール時代(1920年)から1967年までの最高記録であり、現在もギブソン(1.12)、マダックス(1.56)、ティアント(1.60)、マダックス(1.63)に次ぐMLB歴代5位の大記録となっている。
また、チャンドラーは勝てる投手としても知られ、勝率.717はライブボール時代以降で100勝以上をあげた投手の中ではトップの数字。
メジャーデビューが遅く、44年から2年間陸軍で過ごしたため通算成績はそれほど伸びなかったため、殿堂入りには縁がなかったが、40年代屈指の技巧派投手であったことは間違いないだろう。
球種はスライダー、カーブ、フォーク、ナックル、シンカー。
スクリュー(チェンジアップ)は球種構成上入れる余地がなかったためオミット。
査定に関して
打球反応◯
チャンドラーはキャリア通算で501回の守備機会のうち、わずか10失策。守備率.980とフィールディングも優秀だった。
ナチュラルシュート
チャンドラーの速球は常に沈んでいたとの記述があったため、ナチュラルシュートを採用。
逃げ球・ゴロピッチャー
チャンドラーはシンカー系のボールでゴロアウトを稼ぐグラウンドボーラーであり、1943年は被本塁打率0.18と本塁打をほとんど許さなかった。
調子安定
1943年は30先発のうち3失点以上喫したのが1登板だけと抜群のゲームメイク力を誇った。