ウェイド・ボッグス
BOS(1982-1992)-NYY(1993-1997)-TB(1998-1999)
通算成績 2439試合 .328 3010安打 118本塁打 1014打点 24盗塁 fWAR88.3
獲得タイトル:首位打者5回、シルバースラッガー賞8回
1987年 147試合 .363 200安打 24本塁打 89打点 1盗塁 fWAR8.9
Chicken Man
1980年代に5度の首位打者に輝いた稀代のヒットマシーン。
ボッグスはルーキーイヤーから規定未到達ながら打率.349と天性のバッティングセンスを誇り、1983年から89年までの7シーズン連続で200安打を達成。
ボッグスはこの期間に5回の首位打者に輝き、1985年には1930年以降では最多となる240安打を記録。また、ボッグスはこの手のタイプの選手にしては珍しく選球眼にも秀で、1985年から89年までの5シーズン連続でリーグ最高出塁率を記録した。
ボッグスはキャリア通算では118本塁打と一見、パワーはそこそこの選手に見えるが、打撃練習では長打を連発しており、1987年には24本のホームランを放っている。
ボッグスは1990年代に入ってからも7シーズンで3割(うち規定到達は6回)をマークするなど、バッティングは絶好調だったが、首位打者のタイトルには縁がなかった。
レイズでプレーした1999年には3000本安打を達成。同年にはナ・リーグのヒットマシーン、トニー・グウィンも3000本安打のマイルストーンに到達しており、両者の達成はなんと1日違いだった。
ボッグスは2005年に殿堂入りを果たし、2015年にはボッグスの背番号26がレッドソックスの永久欠番に指定されることとなった。
ボッグスはルーチンワークを異常なまでに重視する選手。試合前は必ずチキンを食べ、毎日同じ時間に起き、同じ時間にトレーニングを行なっていたことで知られている。また、毎打席バッターボックスにChai(ヘブライ語で命という意味。なお、ボッグスはユダヤ教徒ではなかった模様)の文字を書いていたと言われている。
ボッグスは野球選手としては一流だったが、私生活では女性トラブルの常習犯。1988年には元交際相手から1200万ドルの訴訟を起こされたことも。
査定に関して
守備B
ボッグスはゴールドグラブ賞には縁がなかったが、サード守備の評価は高くTZも通算でプラス96と優秀。1987年もプラス8をマークしている。
広角打法
ボッグスは逆方向に流すのが非常に上手く、レッドソックス時代はグリーンモンスターに直撃する当たりを量産し、毎年40本前後のツーベースを記録。
固め打ち
1987年は22試合で猛打賞。
威圧感
1987年から6シーズン連続でリーグ最多敬遠。
粘り打ち・カット打ち・窮地◯・選球眼
ボッグスはコンタクトヒッターながら高い選球眼を兼ね備え、ストライクゾーン外のボールを全く振らなかったという。こうしたスタイルのおかげでボッグスは1986年から4シーズン連続でシーズン100四球を選んでいる。
また、ボッグスは基本的に消極的なバッティングスタイルのためツーストライクに追い込まれることも多かったが、三振が50を上回ったシーズンは4回だけ。
ノーラン・ライアンは「ボッグスは追い込まれる方が集中力が増す。ツーナッシングの方がストライクゾーンを認識しやすいというのだ。こんなバッターは極めて稀だ」と最強打者の一人にボッグスの名前を挙げている。
関連選手:同年代に活躍したナ・リーグのヒットマシーン
トニー・グウィン