ラファエル・デバース
BOS(2017-2025)-SF(2025-)
通算成績 980試合 .279 1062安打 200本塁打 638打点 32盗塁 fWAR25.5
獲得タイトル:シルバースラッガー賞2回
2019年 156試合 .311 201安打 32本塁打 115打点 8盗塁 fWAR6.5
Raffy Big Stick
天性のバッティングセンスで広角に打球を飛ばすスラッガー。
デバースは2017年に20歳の若さでメジャーデビュー。ルーキーイヤーからアロルディス・チャップマンの102.8マイルの速球をスタンドに叩き込むなど、バッティングセンスはずば抜けていた。
メジャー3年目の2019年にはサードとして史上初のシーズン200安打・50二塁打・30本塁打と大ブレイク。同年は32本塁打を放ち、レッドソックスのサードとしてのシーズン最多記録を更新。
一方でルーキーイヤーから課題とされていたサード守備ではリーグトップの22失策、DRSマイナス5と相変わらずイマイチだった。
デバースは2021年にキャリアハイを更新する38本塁打を放つなど、チームの中心選手に成長。2023年1月には10年総額3億1350万ドルで契約延長を交わし、フレンチャイズプレイヤーとしてチームの顔になることが期待されていたが…。
2024年オフにFAでポジションが被り、かつデバースより守備の上手いアレックス・ブレグマンが加入したことでフロントとの関係が悪化。
当初はDHに転向することでひと段落ついたが、5月にファーストのトリスタン・カサスが故障した際、デバースにファースト転向を打診するもデバースは拒否。このコンバートをめぐる一連のやり取りでデバースとレッドソックスフロントとの関係は修復不能なほどに決裂。
最終的にデバースは6月16日にジャイアンツへ1対4の大型トレード*1で電撃移籍。入団会見では「どこでも守る」と宣言しており、ジャイアンツにはサードにマット・チャップマンがいることから、しばらくはファーストならびにDHでの起用が続くと思われる。
今回のトレードは明らかにレッドソックスフロントがデバースとのコミュニケーションを怠ったことに原因があり、ベッツに続いてチームの顔といえる存在をみすみす流出させたフロントを非難する声が絶えない。
査定に関して
広角打法
デバースといえば広角打ち。2019年は画像のように逆方向にも10本塁打を記録している。
固め打ち
2019年はのべ19試合で猛打賞を記録。8月13日のインディアンズ戦では1試合6安打と大暴れ。この試合でデバースは4本のツーベースを放っており、ライブボール時代以降で1試合6安打以上かつ4本の二塁打を記録した唯一の選手となっている。
初球◯
2019年はゼロストライク打率が.421、OPS1.247とかなり高め。
ローボールヒッター&悪球打ち


デバースは真ん中より低めを得意とするローボールヒッター。また、アウトハイなどボールゾーンに外れた球も打ち返しており、ゾーン外のボールを6回もスタンドに運んでいる。
Nishiのひとりごと
デバースのトレードではレッドソックスフロントが批判を集めているが、個人的には痛手となる対価を支払わずにデバースほどの強打者を獲得出来た、バスター・ポージー率いるジャイアンツフロントの交渉力にあっぱれと言いたいところ。
ジャイアンツは本拠地オラクルパークが投手有利な球場のためFAで強打者を補強するのが難しく、かつここ最近の年棒インフレを考えるとデバースの今後の年棒負担もそう重荷にはならなそう。
*1:トレード相手はジョーダン・ヒックス、カイル・ハリソン、プロスペクト二人