エバン・ロンゴリア
TB(2008-2017)-SF(2018-2022)-ARI(2023)
通算成績 1986試合 .264 1930安打 342本塁打 1159打点 58盗塁 fWAR55.2
獲得タイトル:シルバースラッガー賞1回、ゴールドグラブ賞3回、新人王
2009年 157試合 .281 164安打 33本塁打 113打点 9盗塁 fWAR7.2
Longo
MLBの長期契約では頭を抱えたくなるような不良債権が目につく一方、こんな格安で良いのだろうかと二度見したくなるような成功例も少なくはない。
そんな成功例の中で、最も球団が得をしたと言われているのが、ロンゴリアがメジャーデビュー直後にレイズと交わした6年1750万ドルの契約延長だ。
ロンゴリアはルーキーイヤーから27本塁打、fWAR5.6の好成績。ポストシーズンでも6本塁打を放ち、球団史上初となるワールドシリーズ出場に大貢献。
メジャー2年目には33本塁打、fWAR7.2とMVPクラスの数字を残し、球界を代表するサードの座に上りつめた。
ロンゴリアは最初に結んだ6年契約の期間中にfWAR34.1を稼ぎ出し、選手の市場価値が高騰している現在と10年前では単純な比較にならないものの、WAR1.0を800万ドルと換算すると2億7000万ドル相当の活躍をしたことになり、レイズが当初結んだ契約がどれだけ破格だったのか良くわかる。
レイズフロントもロンゴリアを手放すわけにはいかず、2012年には2022年までの10年契約を新たに締結。
ロンゴリアは2016年にキャリアハイとなる36本塁打を放つなど、ここまでは将来の殿堂入りの可能性もあるレベルの活躍を続けていたが、2017年以降はアベレージ、パワーともにスケールダウン。
不良債権化するのを恐れたレイズフロントはロンゴリアを2017年オフにジャイアンツへトレードし、レイズとの残りの契約の大半を引き継がせることに成功。
ジャイアンツ移籍後のロンゴリアは守備面ではMLBでも上位クラスの成績を残したが、2021年以降は故障離脱も増え、2022年オフにはオプション破棄されFAとなった。
ダイヤモンドバックスとの1年契約で臨んだ2023年も74試合で打率.223に終わり、オフに再びFAに。ピークを過ぎたロンゴリアを獲得するチームは現れず、2025年にレイズと1日契約を結び、正式に現役引退を発表した。
査定に関して
対ストレート◯
2009年は速球(フォーシーム、シンカー)に対して打率.309、24本塁打とカモにしていた。
サヨナラ男
2009年8月4日のレッドソックス戦で斎藤隆からサヨナラホームラン。
Nishiのこぼれ話
ロンゴリアと言えばこの動画。
インタビュー中に飛んできた打球をノールックで掴む印象的なシーンは長らくフェイクかリアルかで論争に。当初、ロンゴリアは本物と話していたが、実際にはこの動画はジレット社の広告とされ、公開から10年後の2021年にロンゴリアもフェイクと認めた。