ザック・ブリットン
BAL(2011-2018)-NYY(2018-2022)
通算成績 442登板 35勝26敗 防御率3.13 532奪三振 154セーブ 61ホールド fWAR9.8
獲得タイトル:最多セーブ1回、マリアノ・リベラ賞1回
2016年 69試合 2勝1敗 防御率0.54*1 74奪三振 47セーブ fWAR2.5
単年度歴代No.1クローザー
2016年にリリーバーとしてのMLB記録となる防御率0.54をマークしたボルティモアの防波堤。
ブリットンは、2011年にオリオールズ傘下2位、MLB全体10位にランクインしたトッププロスペクト。
ルーキーイヤーの2011年には11勝、防御率4.61とまずまずの成績を残したが、翌年からは防御率5点台と打ち込まれ、2014年にリリーバーに転向。
このリリーフ転向でブリットンの平均球速は4マイル近くアップし、常時150キロ後半の高速シンカーを投げる剛腕リリーバーに変貌。
リリーフ転向1年目の2014年5月にクローザーの地位を確立すると、3シーズン連続で30セーブ以上をマーク。
特に圧倒的だったのが2016年シーズン。同年は67イニングを投げ、自責点はわずか4。防御率はリリーバーとしてのMLB記録となる0.54と驚異的な数字をマーク。
同年は、MLB記録となる43登板連続無失点、セーブ成功率100%など、数々のMLB記録を樹立し、オフにはマリアーノ・リベラ賞を初受賞。サイ・ヤング賞投票でも4位、MVP投票でも11位にランクインした。
2017年には2015年から続いていた連続セーブ記録を60にまで更新。一方で、故障に苦しみ、登板数は38どまり。オフにはアキレス腱断裂と散々な1年になってしまった。
その後、ブリットンはヤンキース時代の2019年に66登板で防御率1.91、29ホールドと復活。2020年には8セーブをあげ、クローザーに返り咲いたが、2021年に左肘のトミー・ジョン手術、2022年には左肩の故障と肉体は限界を迎えてしまい、2023年に現役引退を発表した。
球種はスラーブ、Hシンカー。
ブリットンのHシンカーは、Hシンカーをベースに球速をマックスまであげたオリ変で再現。
ちなみにブリットンのHシンカーは投球割合の約9割を占めていながら、被打率は.160とほとんど打たれることはなかった。
査定に関して
本塁打厳禁
2016年は67イニングを投げ、許した本塁打は1本だけ。
ブリットンはキャリアを通して被本塁打率も0.55と、とにかく一発を浴びない投手だった。
重い球・ゴロピッチャー
2016年はシンカーでゴロアウトを量産し、ゴロ率は驚異の80.2%をマークした。
Nishiのこぼれ話
50イニング以上を投げたリリーバーのシーズン防御率ランキングは以下の通り。
1位:ザック・ブリットン(0.54、2016年)
2位:フェルナンド・ロドニー(0.60、2012年)
3位タイ:デニス・エカーズリー(0.61、1990年)
3位タイ:エマニエル・クラッセ(0.61、2024年)
*1:50イニング以上投げたリリーバーとしてのMLB記録