ケビン・ゴーズマン

BAL(2013-2018)-ATL(2018-2019)-CIN(2019)-SF(2020-2021)-TOR(2022-)
通算成績 361登板 112勝113敗 防御率3.81 1954奪三振 5ホールド fWAR37.8
獲得タイトル:最多奪三振1回
2025年 32登板 10勝11敗 防御率3.59 189奪三振 fWAR4.1
球界屈指のスプリッターの使い手
現役の投手の中ではおそらく5本の指*1に入るであろう伝家の宝刀スプリッターを武器にするブルージェイズのエース。
ゴーズマンはオリオールズ時代から160キロを超える速球派ながら、コントロールも◯、さらにマネーピッチとなるスプリッターを持っているなど、カタログスペックはエース級の逸材。
当時のエース、クリス・ティルマンに続く先発ローテーションの柱に育つかと思いきや、オリオールズ時代は伸び悩み、トレードで加入したレッズでも成績は振るわず、2019年オフにはノンテンダーFAに。
ゴーズマンにとってブレイクイヤーになったのは、ジャイアンツ時代の2021年。ゴーズマンは5月に5勝、防御率は驚異の0.73とロケットスタートを切り、前半戦の時点で防御率1.73とサイ・ヤング賞クラスの投球内容を披露。
後半戦は被本塁打が増え、防御率は悪化したものの、キャリアハイかつリーグ6位の防御率2.81、チーム最多の14勝をマークし、ジャイアンツの球団記録となるシーズン107勝に大貢献した。
ゴーズマンは同年オフに5年総額1億1000万ドルの大型契約でブルージェイズに移籍。
この手の大型契約は3年目以降に故障などで不良債権になってしまうケースが多い中、ゴーズマンは2022年から4シーズン連続で規定投球回をクリア。さらに防御率も4シーズン連続で3点台と安定感抜群で、2023年には奪三振王のタイトルも獲得し、サイ・ヤング賞投票でも3位にノミネートされた。
2025年も先発ローテーション投手のベリオスやシャーザーの調子がなかなか上がらない中、ゴーズマンは例年通りのピッチングで試合をつくり、チームトップタイの10勝、チームトップの193イニングとエースとして申し分のない働き。
ポストシーズンでも4試合に登板し、防御率2.00の好成績をマークし、ブルージェイズとしては1993年以来となるワールドシリーズ進出の立役者の1人となった。
球種はスライダー、SFF。
伝家の宝刀スプリッターは被打率.181、Run Value+9と相変わらず健在。



査定に関して
ケガしにくさB
ゴーズマンは一般的に故障リスクが高いと言われるスプリッターを決め球にしているにも関わらず、大きな故障とは無縁。
ノビB
2025年はスプリッター以上に猛威を振るったのがフォーシーム。ゴーズマンのフォーシームはいわゆる伸びシュート系で、Run Valueではプラス20と圧巻の数字を叩き出していた。
尻上がり
2025年は7回以降の防御率が0.56!9月11日のアストロズ戦ではこの年のア・リーグのピッチャーとしては唯一の完封勝利を成し遂げている。ちなみにこの試合でゴーズマンが要した球数はちょうど100球で、マダックスを1球差で逃してしまっている。
*1:他の候補者はイバルディ、山本、千賀、デュラン