山本由伸
オリックス(2017-2023)-LAD(2024-)
2024年前半戦成績 14登板 6勝2敗 防御率2.92 84奪三振 fWAR2.2
日本球界のエース
2021年から3年連続で投手4冠・沢村賞・MVPに輝いた日本球界最高のピッチャーのひとり。
2023年オフにかねてから希望していたポスティングでメジャーに挑戦。
ヤンキースとの争奪戦を経て、投手としては歴代最高額となる12年3億2500万ドルの契約でドジャースに移籍した。
3月21日の韓国のメジャー開幕戦では1回5失点と最悪のデビューになってしまったが、2試合目となる3月30日のカーディナルス戦では5回無失点と期待通りの好投。その後は、途中打ち込まれる試合もあったが、おおむね6回2、3失点に抑えるピッチングを披露。
色々な意味で転機になった6月7日のヤンキース戦では、開幕から自己最速の159キロを連発し、7回無失点とエースのピッチング。これは、新人王のみならず、サイヤング賞も狙える投手に化けたのではと誰もが期待したが、次の6月15日のロイヤルズ戦で右肩の不調を訴え降板。
当初は軽傷と言われていたが、実際には右肩腱板の損傷となかなかの大けがであったことが発覚。ドジャースは山本の復帰登板にはかなり慎重で、復帰ははやくて8月下旬、場合によってはポストシーズンからになりそうだ。
ちなみに、右肩の腱板損傷で思い出すのは、ダイエーのエース斎藤和巳。齋藤は結局復帰できなかっただけに山本がそうならないか心配である。
球種はカットボール、ドロップカーブ、SFF。
スプリットは被打率.188とメジャーでも威力は健在。山本のカーブは変化球マニアのフリードマン氏が名付けた「ヨーヨーカーブ」の愛称で親しまれている。
査定に関して
球速安定
山本は最速99マイル(159キロ)に対して、平均も96マイル(154キロ)と速球の出力は安定している。特に6月7日のヤンキース戦では平均97マイルと先発としては圧巻のスピードを誇った。
ゴロピッチャー
ゴロ率はメジャーでも上位24%に入り、被バレルやハードヒット率も優秀な数字だった。
スロースターター
イニング別成績を見ると初回防御率5.14、2回が4.15、3回も5.25と立ち上がりに課題大。一方で、4回・5回は無失点と3回までを切り抜けられれば難攻不落のエースに様変わりする。
Nishiのひとりごと
山本は筆者が20年近くプロ野球を見てきた中で一番のピッチャーだったので、メジャーでの活躍も太鼓判を押していました。
特に6月のヤンキース戦のピッチングは将来のサイ・ヤング賞常連を予感させる素晴らしいピッチングでした。腱板のダメージがどれくらい深刻なのかは分かりませんが、いち早く復帰してくれることを祈るばかりです。