レギュラー化させたい新コーナー【MLB関連書籍レビュー】。
このコーナーでは筆者が購入したMLB関連本を内容の濃さ、おすすめの読者層、パワプロ査定への役立ち度合いの3つの視点からレビュー。書店で買うか迷った時の物差しの一つになれればと思っています。それでは、早速第3弾を紹介します。
ドジャー・ブルーの風
書籍の基本情報
価格:638円
発売日:2024年3月19日(原書は1996年に発売)
著者:野茂英雄
出版社:集英社
ページ数:208ページ
ブックレビュー
今回紹介する書籍は「ドジャー・ブルーの風」です。
こちらは日本人メジャーリーガーにとってパイオニア的存在の野茂英雄氏がメジャー1年目にスポーツ雑誌に寄せた手記+スポーツジャーナリストの二宮清純氏の解説という構成で、1996年に発売された同書を新たに文庫化したものとなっています。
主な構成としては
・メジャー1年目を振り返って
・NPBへの提言
・NPBの選手のうち、メジャーで通用しそうな選手は誰?
・1996年シーズン(メジャー2年目)に向けての豊富
・二宮氏と江夏氏が語る野茂英雄の凄さ
・1996年メジャー成績(野茂選手登板試合のスコア、一言コメント)
といった内容になっています。
メジャー1年目の野茂選手は開幕から抑えてはいるものの、勝ち星に恵まれず、野茂選手もそのことを気にしていたことや、ナンバーワンピッチャーはマダックス!、閉鎖的なプロ野球への不信感、新人王表彰式でデビッド・コーンからサイン貰った!などなどメジャーリーガー野茂英雄としての赤裸々な思いが綴られています。
個人的にはメジャー1年目を終え、日本に帰ってきたところ、どこからか圧力をかけられて予定していた対談が悉く断れてしまったというエピソードには深い闇を感じましたね。
オススメ度
★★★★
日本人メジャーリーガーのパイオニア野茂英雄について深く知れる、そんな1冊です。
個人的には巻末の1996年の野茂英雄登板試合のスコアが気に入っています。1試合ごとの成績はbaseball referencenなどで簡単にチェックできますが、どんな試合運びだったのかまでは分かりません。本書ではスコアに加え、「前回KOされたアストロズ戦に先発。4点を失い8回で降板したものの…(略)…この日ピアザが通算500安打を達成。野茂も今期初安打を放つ。」のようにちょっとした試合展開の解説が書かれています。1996年の野茂をパワプロで再現される方はマストリードな内容です*1。
本書は文庫ということもあり、リーズナブルな価格帯。ページ数もそれほど多くないので、気になった方はAmazonや書店でチェックされてみてはいかがでしょうか。
パワプロ2024で作成した野茂英雄はこちらから
*1:筆者も含め野茂選手の再現はメジャー1年目の95年が多い印象。差別化という意味でもチャレンジしがいはあるはず