オーレル・ハーシュハイザー
LAD(1983-1994)-CLE(1995-1997)-SF(1998)-NYM(1999)-LAD(2000)
通算成績 510登板 204勝150敗 防御率3.48 2014奪三振 5セーブ 1ホールド fWAR48.0
獲得タイトル:サイ・ヤング賞1回、最多勝利1回、シルバースラッガー賞1回、ゴールドグラブ賞1回
1988年 35登板 23勝8敗 防御率2.26 178奪三振 fWAR4.0
Bulldog
一度見たら忘れられない高貴な雰囲気がただよう名前で知られるメジャーリーガー*1。
ハーシュハイザーといえば、1988年の球史に残る快投。同年はリーグトップ
の23勝、15完投(8完封)、リーグ2位の防御率2.26と圧巻の成績を残し、満票でサイ・ヤング賞を受賞。
ハーシュハイザーはこの年の8月30日から9月28日までの7登板でMLB新記録となる59イニング連続無失点を成し遂げており、これはMLB史上最も偉大な記録のひとつとしてみなされている。
88年のハーシュハイザーはポストシーズンでも無双。6登板で防御率1.05をマークし、ドジャースのワールドシリーズ制覇に大きく貢献した。
オフシーズンには、日米野球のメンバーにも選ばれ、来日。当時の映像がYouTubeにアップされていたが解説の興奮ぶりからハーシュハイザーがこの年の目玉選手のひとりであったことがうかがえる。なお、日米野球では疲れからか2本の本塁打を許してしまっている。
ハーシュハイザーはどうしても88年にフォーカスされがちだが、89年も防御率2.31とエースとして活躍。通算でも204勝と素晴らしい成績を残しているが、殿堂入りは叶わなかった。
引退後はプロのポーカープレイヤーに転身。数多くの大会に出場し、しばし上位にランクインしているらしい。
球種はカットボール、カーブ、サークルチェンジ、シンキングファスト。
オリ変のシンキングファストはシンキングツーシームの球速を最大まで上げている。
査定に関して
変幻自在・リリース◯
ハーシュハイザーはインタビューにて「自分は沈む速球(シンカー)、カッター、3種類の球速帯のカーブにチェンジアップをわずかに違う腕の角度で投げ分けている」と話しており、まさに変幻自在なピッチングスタイルで打者を手玉にとっていた。
打球反応◯
ハーシュハイザーはフィールディングも非常に上手く、88年には60補殺をマークし、ゴールドグラブ賞に輝いている。
要所◯
1988年はランナー23塁の場面で被打率.000、満塁のシチュエーションでも.077と大量失点に繋がりかねない場面でここ一番の真価を発揮。
ゴロピッチャー
ハーシュハイザーはシンカー系のボールを低めに集める典型的なグラウンドボールピッチャー。
Nishiのこぼれ話
ハーシュハイザーはfWARとrWARの乖離が大きいピッチャー。歴史的シーズンを送った88年もrWARが投手としてトップの7.2を記録しているのに対して、fWARは4.0にとどまっている。
*1:フルネームはオーレル・レナード・ハーシュハイザー4世であり、上流階級のハーシュハイザー家の4代目当主