ローガン・ウェブ

SF(2019-)
通算成績 180登板 70勝53敗 防御率3.38 994奪三振 1ホールド fWAR24.4
獲得タイトル:最多奪三振1回
2025年 34登板 15勝11敗 防御率3.22 224奪三振 fWAR5.5
盲目のエース
先発ローテーションに完全定着した2021年から5シーズン連続で防御率3.50以下、2023年からは3シーズン連続で200イニングオーバー&ナ・リーグ最多イニング数を記録と最高クラスの安定感を誇るワークホース。
2024年までのウェブはシンカーを低めに集めてゴロアウトの山を築く、典型的なグラウンドボールピッチャーだったが、2025年はチェンジアップやスイーパーといった空振りを狙えるボールを効果的に使ったことで、K%がMLB上位24%に入る26.2%(前年比+6%)と格段にアップ。
シーズン最終登板前まではヘスス・ルザード、ポール・スキーンズに並ぶリーグ1位タイの216奪三振をマークしていたが、最終登板で8奪三振を奪い、リーグ単独トップとなる224奪三振で奪三振王のタイトルを獲得した。
ウェブは2023年開幕後に、2024年からスタートする5年総額9000万ドルの大型契約を結んでおり、ウェブのようなイニングを計算できる先発投手の価値が急騰しているいま、この契約は破格のバーゲンとなっている。
なお、現時点でウェブは2020年代最高の先発投手トップ5に入れる実績を残しており、特に200イニング越えが珍しくなった現代野球ではレアな存在。このままイニングイーターとしてキャリアを伸ばせれば、右のマーク・バーリーのような立ち位置を確立できそうだ。
球種はスラーブ、チェンジアップ、Hシンカー。
ウェブのシンカーは画像のようなオリ変で再現。





査定に関して
ノビF・ナチュラルシュート
ウェブは普通のフォーシームをほとんど投げないフルタイムのシンカーボーラー。
逃げ球・ゴロピッチャー
ウェブは毎年MLBトップクラスのゴロ率を誇り、2025年もMLBトップ9%に入るゴロ率(54.2%)をマーク。打球が上がりにくい球質と投手有利なオラクルパークを本拠地にしていることがガッツリ噛み合い、被本塁打率も0.61と優秀だった。
奪三振
ウェブはリーグトップのイニング数を投げたから、奪三振王になれたのかと思いきや、奪三振率もキャリアハイを更新する9.7とシンカーボーラーとしては異例の高さだった。
球持ち◯
ウェブは独特のサイドに近いアングルからボールを放っており、球持ちの良さを表す指標Extensionは毎年MLB上位クラス。2025年も上位16%に入っていた。
対ランナー×
2025年はランナーを一塁に背負った場面で被打率.275、OPS.738。
調子安定
現役最高クラスのワークホースに相応しい緑得能。2025年もQS率64.7%とゲームメイク力はさすがの一言。
Nishiのこぼれ話
ウェブは重度の乱視に悩まされており、どれほど酷いかというと、アメリカの法律上では失明と見なされるレベル。コンタクトレンズをつけてもぼやけている状況らしいが、高いコントロールと俊敏なフィールディングからは全くそのハンディを感じられないことから、相当なトレーニングを積んだことは間違いなさそうだ。